令和6年度 群馬中央病院 病院指標

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率

1.年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1740 314 255 457 431 443 622 1239 1104 472

当院では10歳以下と70歳代の方が多くなっています。(地域包括ケア病棟の入院・入院後24時間以内に死亡した方は集計対象外です) 新生児疾患、食物アレルギー、分娩、スポーツ外傷、白内障など幅広い年齢層の方に医療を提供しています。

2.診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 93 35.27 20.78 8.60 87.28
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 89 20.19 16.40 5.62 87.35
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 72 26.35 17.33 11.11 87.62
050050xx9920xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 58 3.60 3.27 0.00 73.78
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 51 21.14 13.66 5.88 81.51

心不全が31件、尿路感染症が20件、症例数が増加しています。人口の高齢化に伴い入院患者さんも高齢化し、複数の疾患を抱えていることが多いですが、内科常勤スタッフ8人の内、6人が日本内科学会総合内科専門医を取得しており、各自の専門分野のほか、幅広い疾患に対応しております。

糖尿内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり 15 16.93 13.77 6.67 60.27
120200xx99x1xx 妊娠中の糖尿病 手術なし 手術・処置等2 あり - - 7.12 - -
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし - - 6.98 - -
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし - - 20.78 - -
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 なし - - 10.46 - -

前回より、2型糖尿病が5件多くなっています。全体では128件でした。腎症予防指導では、糖尿病腎症の進展や透析への移行を防止するよう努めています。また、各職種のスタッフが日本糖尿病療養指導士や群馬県糖尿病療養指導士、糖尿病認定看護師、特定行為看護師として指導やインスリン調整に従事しています。

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 81 4.36 2.57 0.00 64.88
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 52 11.10 8.88 0.00 76.83
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 35 11.46 7.60 0.00 75.34
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2 なし 29 9.69 8.51 0.00 71.83
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 28 9.25 7.45 0.00 71.18

大腸ポリープが前年度より12件多くなっています。毎年約12,000件の内視鏡検査・治療を行っています。県内屈指の内視鏡件数を維持しており、その大部分を当科が担っています。胆・膵疾患の経皮的手技、内視鏡手技の両方に対応可能な医師が多く在籍しており、胆膵疾患の診療も積極的に行っています。

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 203 6.67 6.22 0.00 0.98
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 176 7.23 6.38 0.57 2.56
0400801199x0xx 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 174 7.10 5.61 0.57 4.59
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 130 5.27 5.55 0.00 5.12
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 128 6.55 6.98 1.56 2.49

令和6年度は入院患者数が1,963人と前年度より25人増加しました。紹介患者数も前年度より131件多くなっています。小児科全体の新入院患者さんは、平均すると1日5-6人ですが10人を超えることもあります。食物アレルギーに対する経口負荷試験や成長ホルモン他内分泌負荷試験などの日帰り入院も試行しております。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 88 5.31 4.54 1.14 67.58
060241xx97xxxx 痔核 手術あり 73 7.08 5.38 0.00 61.33
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 69 11.51 9.08 0.00 74.28
060150xx99xxxx 虫垂炎 手術なし 64 9.98 8.00 0.00 43.11
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 60 17.95 14.81 0.00 72.48

痔核が前回より22件増えています。前年度の手術件数は684件であり、低侵襲な鏡視下手術件数が394件と全体の71%を占めています。食道、胃、大腸の消化管疾患では全体の93%に鏡視下手術が行われています。消化器癌化学療法件数は1,361件であり、抗癌剤とともに分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬も積極的に導入しています。

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 15 12.47 12.98 0.00 56.13
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 手術あり 手術・処置等1 なし - - 4.65 - -
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 9.33 - -
080110xxxxx0xx 水疱症 手術・処置等2 なし - - 28.94 - -
080250xx99x1xx 褥瘡潰瘍 手術なし 手術・処置等2 あり - - 33.14 - -

湿疹や白癬など一般的な皮膚疾患に加え、膠原病、皮膚腫瘍、水疱性類天疱瘡などの自己免疫性水疱症など皮膚疾患全般の診療を行っています。入院、手術が必要な患者さんを随時受け入れ、当院で診療困難な場合は群馬大学皮膚科と連携して診療を行っています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 192 32.73 21.38 0.52 75.03
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等 80 20.83 12.71 1.25 27.75
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 77 43.99 25.29 5.19 82.86
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 75 37.55 19.16 4.00 81.36
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 20 29.40 18.76 0.00 70.55

腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症に対する後方手術、頸部脊髄症などの手術を行っており、2024年度は81件の脊椎手術を施行しました。手術以外にも近年増加傾向にある高齢者脊椎圧迫骨折に対する入院による保存的治療もおこなっております。また、人工膝関節置換術を268件、前十字靭帯(ACL)再建術を61件、半月板手術を約100件施行しています。特に近年は、ACL再建術に合併する半月板損傷に対する縫合手技が注目されています。

産婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 66 7.98 5.97 0.00 43.65
12002xxx02xxxx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 64 5.03 2.92 0.00 39.86
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 54 13.22 9.40 0.00 34.35
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 51 13.27 9.20 0.00 46.08
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 42 8.12 5.88 0.00 43.90

分娩件数は昨年度よりわずかに増加しています。不妊症不育症のスペシャリティーを強化するために最新かつ最高の設備を導入したリプロダクションセンターを開設しており、現在日本生殖医学会の認定研修施設となっています。日本生殖医学会認定施設となっている総合病院は、群馬県内では群馬大学と当院のみです。外来には、最新型の超音波を導入済みで4Dエコーや胎児診断に威力を発揮しています。

眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 102 2.01 2.49 0.00 76.94
020150xx97xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く。) 手術あり 22 2.95 3.08 0.00 11.55
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 - - 4.29 - -
020150xx99xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く。) 手術なし - - 9.41 - -
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし - - 2.37 - -

白内障の症例が15件、斜視手術が4件、前年度より多くなっています。また、病院全体の症例数も含めると白内障の手術件数は325件でした。当院併設健康管理センターでの人間ドックにおいて目の異常を指摘され当科を受診される方もいます。とりわけ、緑内障疑いの患者さんが近年増加しています。

耳鼻咽喉科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010061xxxxx0xx 一過性脳虚血発作 手術・処置等2 なし 77 14.30 6.31 0.00 66.21
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 66 8.92 5.63 0.00 38.45
030250xx970xxx 睡眠時無呼吸 手術あり 手術・処置等1 なし 22 8.00 8.01 0.00 6.68
030428xxxxx0xx 突発性難聴 手術・処置等2 なし 21 22.38 8.21 0.00 58.76
030430xx97xxxx 滲出性中耳炎、耳管炎、耳管閉塞 手術あり 11 3.45 3.11 0.00 5.00

一過性脳虚血発作の件数は前年度より大幅に増加しています。小児の扁桃摘出術や鼓膜チューブ留置などに対応しています。入院診療は、めまいや扁桃炎といった急性期疾患のほか突発性難聴や顔面神経麻痺の症例数が多いです。

3.初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 28 - - 13 11 - 1 8
大腸癌 43 53 60 161 25 22 1 8
乳癌 - 1 8
肺癌 - - 1 8
肝癌 - - - - - - 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

現在、日本で最も罹患率の高い5つのがん(肺・胃・肝・大腸・乳)の病期分類(ステージ)と再発の症例件数を集計したものです。※病期(ステージ)とはがんの進行を表しています。 大腸癌は病期分類(ステージ)ごとに前年度と比較しても大幅に増加しています。当院では手術だけでなく、抗がん剤治療も行っています。また癌に伴う身体的・精神的な苦痛を緩和するための治療および、ケアを提供しており疼痛コントロールも行っています。

4.成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 14 9.79 47.86
中等症 82 17.89 84.96
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -

市中肺炎とは、普段の社会生活のなかでかかる肺炎のことであり、日本呼吸器学会による重症度分類を用いて集計しています。重症度分類は成人市中肺炎診察ガイドラインによる重症度分類システムで使用されている指標(A-DROPスコア)を用い、軽症~超重症の4段階で評価しています。 当院の重症度の患者数は中等度が最も多く、平均年齢も84.96歳と高齢者が多い傾向です。

5.脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 19 32.63 85.58 3.03
その他 14 25.36 62.29 9.09

脳梗塞とは脳に十分な血液が供給されなかったために脳が損傷を受けた状態を指します。広い意味での脳梗塞に分類される病態には脳に血液をおくる動脈が細くなったり詰まったりして脳に十分な血液が供給されていないもののまだ脳は損傷を受けておらず、そのまま放置した場合に脳が損傷を受ける可能性があるものがあります。このような場合に細い動脈を拡げたり、十分な血流が得られていない領域に他から血管をつないで血流を供給するなどの治療が行われます。後遺症が残ることも多く、長時間のリハビリテーションが必要になります。患者数は前回より増加しています。発症日から3日以内の平均年齢は85.58歳と高齢者に多い疾患となります。

6.診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 等 36 3.31 5.75 0.00 76.44
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 16 5.50 5.19 0.00 79.69
K5463 経皮的冠動脈形成術 その他のもの 16 3.31 2.19 0.00 72.38
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの - - - - -
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの - - - - -

経皮的冠動脈ステント留置術が最も多くなっており、次いで四肢の血管拡張術・血栓除去術となっています。令和5年度より下肢の閉塞性動脈硬化症など末梢血管へのカテーテル治療(EVT)の専門医師が赴任となり、件数が増加しています。

消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル以上 等 71 1.01 2.24 0.00 65.73
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 等 51 1.16 2.41 0.00 64.94
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 39 1.49 13.90 0.00 82.26
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 等 28 1.00 7.43 0.00 72.29
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 等 26 4.50 6.81 0.00 71.65

内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術が最も多くなっています。次いで内視鏡的胆道ステント留置術となっています。全体的に前回より件数が増加しています。

小児科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの 等 46 0.00 26.22 2.17 0.00
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの 12 0.00 38.25 0.00 0.00
K300 鼓膜切開術 - - - - -
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) - - - - -
- - - - - - -

「地域周産期母子医療センター」として産婦人科と連携しているため出生直後に処置が必要な新生児仮死蘇生術を行っています。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7434 痔核手術(脱肛を含む。) 根治手術(硬化療法(四段階注射法によるもの)を伴わないもの) 等 73 1.81 4.40 0.00 61.70
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 68 0.96 5.51 0.00 60.74
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 59 6.22 10.97 0.00 72.12
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 54 1.02 3.02 0.00 65.59
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 等 42 0.52 5.00 0.00 34.50

痔核手術が最も多くなっています。前回より22件増加しています。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 等 234 2.22 29.60 0.43 74.38
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 等 48 3.60 38.35 4.17 83.08
K079-21 関節鏡下靱帯断裂形成手術 十字靱帯 45 1.00 19.40 0.00 31.00
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 等 37 6.84 41.14 5.41 79.70
K0463 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他 等 21 2.43 13.19 0.00 59.71

最も多いのは人工関節置換術(膝)となっています。前回より31件多くなっています。次いで骨折観血的手術(大腿)が多くなっています。

産婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 腹腔鏡によるもの 等 75 0.91 6.16 0.00 43.35
K867 子宮頸部(腟部)切除術 64 1.00 3.03 0.00 39.86
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 等 62 9.05 10.90 0.00 34.50
K877 子宮全摘術 49 1.00 12.22 0.00 47.82
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 等 44 10.55 11.11 0.00 32.93

子宮附属器腫瘍摘出術が最も多くなっています。帝王切開術(緊急)は前回より10件、子宮全摘術も前回より17件多くなっています。

眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 105 0.02 1.00 0.00 76.89
K2423 斜視手術 前転法及び後転法の併施 16 0.94 1.00 0.00 12.75
K2425 斜視手術 直筋の前後転法及び斜筋手術の併施 - - - - -
K2422 斜視手術 後転法 - - - - -
K2421 斜視手術 前転法 - - - - -

水晶体再建術(眼内レンズ挿入する場合)は、全体で325件でした。

耳鼻咽喉科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 等 23 1.00 5.96 0.00 7.04
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 16 1.00 2.25 0.00 4.94
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術III型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) - - - - -
K370 アデノイド切除術 - - - - -
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術IV型(汎副鼻腔手術) - - - - -

口蓋扁桃手術が前回より10件増加しています。

7.その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 21 0.30
180010 敗血症 同一 20 0.28
異なる 40 0.57
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -

【播種性血管内凝固症候群】 元来、正常な血管内では血管内皮の抗血栓性や血液中の抗凝固因子の働きにより、血液は凝固しないような仕組みをもっています。播種性血管内凝固症候群(DIC)は、さまざまな重症の基礎疾患(急性前骨髄球性白血病・前立腺癌・肺癌などの悪性腫瘍、敗血症、外傷など)のために過剰な血液凝固反応の活性化が生ずるため生体内の抗血栓性制御機能が十分でなくなり、全身の細小血管内で微小血栓が多発して臓器不全、出血傾向のみられる予後不良の病気です。 【敗血症】 肺炎や腎盂腎炎など生体のある部分で感染症を起こしている場所から血液中に病原体が入り込み、重篤な全身症状を引き起こす症候群です。血液中に病原体が入り込む原因の感染巣としては、腎盂腎炎といった尿路感染症、肺炎などの呼吸器感染症のほか、胆嚢炎・胆管炎、腹膜炎、褥瘡感染などがあります。 前回と比較して敗血症は増加傾向です。

医療の質指標

1.リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード

肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1117 947 84.78%

周術期の肺血栓塞栓症の予防行為の実施は、発生率を下げることにつながります。 予防行為とは、弾性ストッキングの装着や間欠的空気圧迫法(下肢に装着したフットポンプで圧迫マッサージをすること)などを指し、肺血栓塞栓症の発生リスクが高い手術を施行する場合は、術前、術中、術後において実施することが予防対策として有効とされています。 本調査期間においては84.78%です。

2.血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード

血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1957 579 29.59%

広域抗菌薬を使用する際、投与開始前に血液培養検査を行うことは、望ましい取組みとされています。 また、血液培養は 1 セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、 2 セット以上行うことが推奨されています。 本調査期間においては29.59% です。

3.広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード

広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
483 432 89.44%

近年、多剤耐性アシネトバクター属菌や、幅広い菌種に効果を有するカルバペネム系抗菌薬に耐性のある腸内細菌科細菌など、新たな抗菌薬耐性菌 (以下、耐性菌)が出現し、難治症例が増加していることが世界的な問題となっています。不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、各医療機関において抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team AST)を組織するなど、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。 本調査期間においては89.44% です。

4.転倒・転落発生率ファイルをダウンロード

退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
99914 288 2.88‰

転倒・転落を予防し、外傷を軽減するための指標です。本調査期間においては2.88%です。

5.転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード

退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
99914 11 0.11‰

転倒・転落による傷害発生事例の件数は少なくても、それより多く発生している傷害に至らなかった事例もあわせて報告し発生件数を追跡するとともに、それらの事例を分析することで、より転倒・転落発生要因を特定しやすくなります。本調査期間においては0.11%です。

6.手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード

全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
1266 1266 100.00%

特定の手術において、手術開始前1時間以内に予防的に抗菌薬を投与した症例の割合を示す指標です。この指標は、周術期感染の予防、特に手術部位感染(SSI)のリスク低減のために、適切なタイミングでの抗菌薬投与が実施されているかを確認するために用いられます。投与率が高いことは、標準的な感染予防策の遵守度や、効率的な医療提供体制が整っていることを示すものと評価されます。本調査期間においては100%です。

7.d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード

退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
98434 12 0.01%

d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率は、看護ケアの質を評価する重要な指標であり、入院中にd2(真皮までの損傷)以上の褥瘡が新規に発生した患者数を対象患者数で割って算出する指標です。患者さんのQOL低下、感染、医療費増大につながる褥瘡の予防対策の推進を目的としています。本調査期間においては0.01%です。

8.65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード

65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
3046 2984 97.96%

入院時に入院患者さん全員の栄養状態を評価し、低栄養のリスクを早期に発見し、適切な栄養管理につなげるための重要な指標となります。実施率が高いほど、質の高い栄養管理が行われていると評価されます。本調査期間においては97.96%です。

9.身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード

退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
95038 3016 3.173%

医療の質を示すQI(Quality Indicator)の一つとして用いられ、不要な身体拘束の削減や患者さんの人権・尊厳の保護、身体拘束の代替案の検討などを通じた医療の質の向上を目指すために活用されます。本調査期間においては3.173%です。

更新履歴
令和7年9月24日
新規作成