令和元年度 群馬中央病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

1.年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1583 269 270 535 500 400 764 1213 1035 338

【定義】
令和元年度に退院した患者さんの人数を10歳刻みの年齢階級層に区分し集計しています。当該年齢は入院時の満年齢です。また、90歳以上の患者さんは1つの階級にまとめてあります。
【特徴】
当院の入院患者さんは60歳以上が全体の48.7%を占めています。また、80歳以上の患者さんは19.7%です。30歳未満の方は25.1%、30代から50代の方は19.5%と幅広い年齢層の方に医療を提供しております。また、10歳未満の小児が21.5%を占めているのも当院の特徴です。年代別の主な疾患は、10歳未満は気管支炎、新生児の疾患であり、20代は分娩に係る症例や肘・膝のスポーツ外傷が多く、30~40代は産婦人科系疾患、50代は2型糖尿病や直腸の悪性腫瘍、60歳以上は白内障、結腸・直腸の悪性腫瘍、変形性膝関節症、肺炎等となります。

2.診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、
下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし
243 6.94 6.19 0.82 1.28  
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害
(出生時体重2500g以上) 手術なし
手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし
120 9.42 6.17 0.83 0.00  
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎
手術・処置等2 なし
119 6.23 5.73 0.00 2.90  
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 118 4.80 5.39 0.00 4.19  
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1 あり 113 1.01 2.15 0.00 3.17  

当院は、小児入院管理料2の届出をしており、9人以上の小児科医師を配置し、小児の患者さんに対する手厚い看護配置がなされています。最も多い症例は呼吸器疾患です。また、地域周産期母子医療センターに指定されていることから、産科と連携し、1000グラム以下の低出生体重児や様々な疾患の新生児を治療しています。また、食物アレルギーの患者さんに行う食物負荷試験についてもたくさんの症例を受け入れております。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術
鼠径ヘルニア等
116 5.38 4.85 0.00 65.54  
060040xx99x60x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし
手術・処置等2 6あり 定義副傷病 なし
63 3.08 4.36 0.00 66.63  
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし
手術・処置等1 なし
手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし
53 11.75 8.89 1.89 *73.13  
060241xx97xxxx 痔核 手術あり 52 5.08 5.72 0.00 58.27  
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、
亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし
手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし
46 15.26 15.02 0.00 *69.33  

消化器外科を中心に、幅広く対応できる体制をとっています。救急医療は地域の病診連携を軸に、主に二次救急(特に腹部救急疾患など)を担っております。最も多い症例は鼠径ヘルニアで、患者さんのヘルニアの状態に応じて最善の治療法を提案しています。次いで大腸癌の手術や痔核手術の症例も多く、がんの手術後に行う抗がん剤治療も上位の症例となっています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 181 31.19 23.56 1.10 *75.49  
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。)
手術なし 定義副傷病 なし
64 34.64 19.40 9.38 *80.94  
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等 60 20.17 14.10 0.00 23.05  
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 56 45.23 25.94 19.64 *81.75  
070350xx97xxxx 椎間板変性、ヘルニア その他の手術あり 33 20.91 15.61 3.03 47.39  

最も多いのが膝関節の疾患です。変形性膝関節症は高齢者に多い疾患で、人工関節による手術を行い早期のリハビリを開始しております。また、スポーツ障害を含む膝の外傷も多く、膝疾患に関しては幅広い年齢層に分布されます。手術後は自宅で生活できるように当院でリハビリを行い、退院準備を整えてから退院されております。高齢者に多い胸腰椎圧骨折や大腿部頸部骨折も多い症例となっております。また、椎間板ヘルニアの症例も多く、患者さんの状態に応じて最善の治療法を提案しております。

内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等
手術・処置等1,2 なし 副傷病 なし
98 4.01 4.40 0.00 *71.56  
050130xx99000x 心不全 手術なし 処置等1,2 なし 副傷病 なし 55 28.91 17.71 7.27 *83.38  
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 副傷病 なし 51 30.12 20.84 25.49 *86.00  
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし
処置1心カテ検査+血管内超音波検査  副傷病 なし
42 5.19 3.15 0.00 73.74  
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし
処置等1心臓カテーテル法による諸検査  副傷病 なし
34 4.97 3.01 2.94 *70.76  

最も多い症例は「狭心症、慢性虚血性心疾患」に対し冠動脈形成術、ステント留置術を行った症例です。治療に関しては、心臓カテーテル法による諸検査(CAG)による形態学的狭窄だけでなく、FFR(冠血流予備量比)やIVUS(血管内超音波)といった種々の検査法を使用しながら方針を決定しています。次に多いのが心不全、誤嚥性肺炎の症例で、94%が緊急入院となっております。

産婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 帝王切開術等 97 12.21 9.66 0.00 34.57  
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等
手術・処置等2 なし
76 4.95 3.13 0.00 41.59  
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 61 12.75 9.71 1.64 45.92  
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。)
腹腔鏡によるもの等
60 8.07 6.21 0.00 40.02  
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2 なし 37 26.76 19.06 5.41 32.84  

最も多い疾患は、産科疾患となり、予定の帝王切開等になります。年間分娩件数は572例となっております。次いで、子宮頸部の悪性腫瘍の手術や、子宮筋腫や子宮内膜症などに対して行われる「子宮全摘術」になります。良性の卵巣腫瘍については、低侵襲な腹腔鏡手術を行っております。当院は地域周産期母子医療センターに指定され、重篤な合併症を有する妊婦さんや切迫早産に対し24時間体制で受け入れ、小児科と連携し、母体・胎児新生児の集中的治療を行っております。

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病 なし
63 4.10 2.63 0.00 65.86  
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等
手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし
45 9.04 9.79 0.00 *78.33  
060130xx99000x 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患)
手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし
定義副傷病 なし
28 8.21 7.42 14.29 *64.79  
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術
手術・処置等2 なし
28 9.21 8.27 0.00 74.25  
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 25 7.56 7.65 0.00 *70.44  

消化器内科で最も多い症例は、外科手術の対象とならない小腸大腸の良性疾患の症例となります。次いで、内視鏡的治療を伴う胆管結石等になります。早期の悪性腫瘍の内視鏡的治療や、胆道・肝臓疾患の治療も行っております。日本消化器病学会、内視鏡学会、肝臓学会などの専門医が在籍しております。

耳鼻咽喉科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎
手術なし
92 8.62 5.45 0.00 39.43  
010061xxxxx0xx 一過性脳虚血発作 手術・処置等2 なし 47 13.45 6.22 0.00 62.11  
030428xxxxxxxx 突発性難聴 35 16.14 8.93 2.86 55.49  
030270xxxxxxxx 上気道炎 30 8.13 4.94 0.00 31.60  
030425xx99xxxx 聴覚の障害(その他) 手術なし 30 13.93 8.18 0.00 48.57  

耳鼻咽喉科では、扁桃周囲膿瘍や扁桃炎等の症例がもっとも多く、次いで突発性難聴等の急性感音性難聴やめまいなどの内耳障害と続きます。

眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 276 2.01 2.78 0.00 *76.11  
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 30 2.17 5.09 0.00 *77.37  
020150xx97xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く。) 手術あり 19 3.00 3.17 0.00 7.16  
020400xx99xxxx 眼、付属器の障害 手術なし - - 11.56 - -  
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし - - 2.66 - -  

眼科では、白内障の手術症例が最も多く、水晶体再建術(眼内レンズ挿入術)の症例は年間276例となっております。次いで、斜視手術(2泊3日)の小児の症例となっております。

神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)
手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり
定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2
10 13.90 16.13 0.00 75.70  
010220xxxxxxxx その他の変性疾患 - - 16.71 - -  
010060x0990401 脳梗塞(脳卒中発症4日目以降又は無症候性、かつ、
JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし
手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし
発症前Rankin Scale 0、1又は2
- - 16.20 - -  
0400801499x001 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし
手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし
A-DROP スコア1
- - 13.48 - -  
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2 なし - - 19.29 - -  

神経内科では、脳梗塞後の後遺症患者様が多く治療を受けられております。認知症の患者様に対して、認知症ケアに係る専門知識を有した神経内科医、認定看護師等からなるチームを結成し、入院という環境変化によるアセスメントを行い、療養環境を整えることに努めております。

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし - - 12.55 - -  
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 9.00 - -  
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等
手術・処置等1 なし
- - 4.01 - -  
080030xxxxxxxx 疱疹(帯状疱疹を除く。)、その類症 - - 7.42 - -  
100100xx99x0xx 糖尿病足病変 手術なし 手術・処置等2 なし - - 21.67 - -  

皮膚科では、帯状疱疹などのウィルス性疾患や蜂窩織炎などの細菌性疾患の他、重度の褥瘡等にも対応しております。皮膚科部長と特定看護師を中心に褥瘡回診を行い、褥瘡予防と治療の両面から褥瘡の発症率を減少させる活動を行っています。

糖尿内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)
(末梢循環不全なし。) 手術なし
手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 85歳未満
19 12.26 13.72 5.26 59.16  
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡
手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし
- - 13.41 - -  
100210xxxxxxxx 低血糖症 - - 6.83 - -  
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし
手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし
定義副傷病 なし
- - 3.01 - -  
100040xxxxx01x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡
手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり
- - 24.18 - -  

当院では、糖尿病の治療目的として教育入院を行っております。 1~2週間で糖尿病について深く理解していただき、今後の療養や食生活などを専門医、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、臨床検査技師などの各領域の専門家がチームを組んで、分かりやすく丁寧に指導することで今後の日常生活がより良いものになるようサポートを行うことが目的です。また、当院は日本糖尿病学会認定教育施設として認定されております。

3.初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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  初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 15 - 14 - 49 - 1 7
大腸癌 39 30 106 81 100 29 1 7
乳癌         - - 1 7
肺癌         -   1 7
肝癌         43   1 7

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

【定義】
-UICC病期分類-
国際対がん連合(UICC)によって定められた「原発巣の大きさと進展度(T)、所属リンパ節への転移状況(N)、遠隔転移の有無(M)の要素によって各癌を0期~Ⅳ期の5病期(ステージ)に分類するものです。
≪解 説≫
現在、日本で最も罹患率の高い5つのがん(肺・胃・肝・大腸・乳)の病期分類(ステージ)と再発の症例数を集計したものです。※病期(ステージ)とはがんの進行を表しています。胃がん・大腸がんが最も多く、次いで肝がん、となっております。当院では、5大癌の約75%を大腸癌が占めております。手術では内視鏡的な切除と腹腔鏡下等の手術を行っております。当院は、「地域がん診療連携推進病院」として、幅広いがんを積極的に診療しており、手術だけでなく、抗がん剤治療も行っています。また、緩和ケアにも積極的に取り組んでいます。癌に伴う身体的・精神的な苦痛を緩和するための治療および、ケアを提供しており、疼痛コントロールも行っております。

4.成人市中肺炎の重症度別患者数等

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  患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 24 9.79 56.88
中等症 83 19.00 *81.99
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -

【定義】
市中肺炎とは、普段の社会生活のなかでかかる肺炎のことであり、日本呼吸器学会による重症度分類を用いて集計しています。重症度分類は成人市中肺炎診療ガイドラインによる重症度分類システムで使用されている指標(A-DROPスコア)を用い、軽症~超重症の4段階で評価しています。当院の重症度別の患者数は中等症が最も多く、平均年齢も81.9歳と高齢者が多い傾向です。

5.脳梗塞の患者数等

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発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 40 26.80 *78.38 19.57
その他 - - - -

≪解 説≫
脳梗塞とは脳に十分な血液が供給されなかったために脳が損傷を受けた状態を指します。広い意味での脳梗塞に分類される病態には脳に血液をおくる動脈が細くなったり詰まったりして脳に十分な血液が供給されていないもののまだ脳は損傷を受けておらず、そのまま放置した場合に脳が損傷を受ける可能性があるものがあります。このような場合に細い動脈を拡げたり、十分な血流が得られていない領域に他から血管をつないで血流を供給するなどの治療が行われます。後遺症が残ることも多く、長期間のリハビリテーションが必要になります。平均年齢は78.3歳と高齢者に多い疾患となります。

6.診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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産婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 等 100 7.47 10.28 0.00 34.72  
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 腹腔鏡によるもの 等 90 1.00 6.02 0.00 39.68  
K867 子宮頸部(腟部)切除術 76 1.00 2.95 0.00 41.59  
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 69 6.14 10.04 0.00 33.16  
K877 子宮全摘術 50 1.00 11.10 2.00 48.20  

最も多いのは帝王切開術になります。予定と緊急を合わせると169件となります。次いで、子宮頸部の切除術、腹腔鏡下の卵巣の良性腫瘍摘出術、子宮全摘術となっております。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 等 81 1.16 3.54 0.00 66.63  
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 70 1.46 4.24 0.00 *60.70  
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 55 5.31 12.36 0.00 *71.42  
K7434 痔核手術(脱肛を含む。)
根治手術(硬化療法(四段階注射法によるもの)を伴わないもの) 等
54 1.28 3.35 1.85 58.76  
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 38 1.00 2.97 0.00 61.74  

外科では、最も多い手術はヘルニア手術です。①鼠径部法と②腹腔鏡下修復術を行っており、ヘルニアの状態に応じて、最善の治療法を提供しております。続いて、腹腔鏡下胆嚢摘出術となっております。その他に、大腸がんに対する結腸悪性腫瘍切除術、痔核手術となっております。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 等 215 3.85 26.78 0.93 *75.62  
K079-21 関節鏡下靱帯断裂形成手術 十字靱帯 50 0.98 18.42 0.00 24.70  
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 44 3.05 36.05 22.73 *79.07  
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、
椎弓形成術 (多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方椎体固定
39 2.59 29.36 2.56 67.15  
K1342 椎間板摘出術 後方摘出術 等 23 4.30 17.13 4.35 47.83  

最も多いのは、膝疾患に関する手術です。人工膝関節置換術とは、変形性膝関節症や関節リウマチによって傷んで変形した膝関節の表面を取り除いて、人工関節に置き換える手術です。平均年齢は75.6歳と高齢者に多い症例となります。次いで前十字靭帯断裂等のスポーツ外傷に対して行われる関節鏡下靭帯断裂形成術です。平均年齢は24.7歳と若年層に多い症例となります。次いで大腿骨頸部骨折に対して行われる骨折観血的手術、椎間板ヘルニアや脊椎狭窄症などに行われる脊椎固定術や椎間板摘出術の症例となります。

眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 等 304 0.04 1.01 0.00 *76.18  
K2422 斜視手術 後転法 - - - - -  
K2423 斜視手術 前転法及び後転法の併施 - - - - -  
K2425 斜視手術 直筋の前後転法及び斜筋手術の併施 - - - - -  
K2424 斜視手術 斜筋手術 - - - - -  

眼科では水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他)を年間304例施行しております。平均入院期間は2日間となっております。斜視手術(2泊3日)で入院される小児の患者様も手術を受けられております。

消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 等 49 1.14 2.04 0.00 66.37  
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル以上 42 1.05 2.00 0.00 67.45  
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術
早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術
28 1.00 7.21 0.00 74.25  
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 28 2.64 11.29 7.14 *81.00  
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 等 18 0.72 5.33 0.00 *74.00  

消化器内科で最も多い手術は内視鏡による大腸のポリープ切除となっております。平均4泊5日での治療となっております。次いで、内視鏡的胆道ステント留置術です。結石や腫瘍で総胆管が詰まり胆汁の流れが悪くなったとき、内視鏡により胆管にステントという管を留置して、胆汁や膵液の流れを良くする手術です。内視鏡的乳頭切開術とは、胆管結石による胆管狭窄などにより胆汁が胆管で滞ってしまった場合に内視鏡を用いて十二指腸までチューブを挿入し、胆管の出口にあたる乳頭部にEST用ナイフ(電気メス)を挿入し、高周波を用いて切開し、ひろげる方法で胆汁が流れ出るようにします。 結石がある場合バスケット鉗子などを使用して結石を十二指腸内に摘出します。

内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 等 84 1.95 4.11 1.19 *72.92  
K5463 経皮的冠動脈形成術 その他のもの 等 20 0.60 2.55 0.00 71.00  
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの 19 0.05 11.68 0.00 69.74  
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 11 0.91 24.27 9.09 *69.09  
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 - - - - -  

最も多いのは、循環器疾患に関する手術です。急性心筋梗塞や狭心症に対し心臓カテーテル検査を行い、狭くなった冠動脈を血管の内側から拡張するためにステントやバルーンを留置するものであり、低侵襲的な治療法を多くの患者様が受けられております。

小児科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの 等 63 0.00 23.73 0.00 0.00  
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの - - - - -  
K7151 腸重積症整復術 非観血的なもの - - - - -  
K300 鼓膜切開術 - - - - -  
- - - - - - -  

最も多いのは、新生児仮死蘇生術です新生児仮死とは、出生時の新生児にみられる呼吸,循環不全を主徴とする症候群のことをいいます。大半は、胎児の低酸素・虚血に続発するもので、一般的なスコアで評価し、処置を行います。産婦人科と小児科の連携があるため、管理を行うことができます。次に多いのは、腸重積症整復術です。腸重積症に対してエックス線透視下で行われる処置です。

耳鼻咽喉科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 等 28 1.00 5.89 0.00 5.71  
K370 アデノイド切除術 - - - - -  
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 - - - - -  
K287 先天性耳瘻管摘出術 - - - - -  
K300 鼓膜切開術 - - - - -  

最も多い症例は、小児の口蓋扁桃摘出・アデノイド切除術、次いで鼓膜チューブ挿入・先天性耳痩孔の手術となります

皮膚科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 単純切除 - - - - -  
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)
長径2センチメートル未満
- - - - -  
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)
長径2センチメートル以上4センチメートル未満
- - - - -  
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)
長径6センチメートル以上12センチメートル未満
- - - - -  
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)
長径3センチメートル以上6センチメートル未満
- - - - -  

良性の皮下腫瘍摘出術を行っております。部位、大きさ、腫瘍の種類や状態により手術方法は変わります。

7.その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 20 0.29
180010 敗血症 同一 - -
異なる 19 0.28
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 12 0.17
異なる - -

「播種性血管内凝固症候群」元来、正常な血管内では、血管内皮の抗血栓性や血液中の抗凝固因子のはたらきにより、血液は凝固しないような仕組みをもっています。播種性血管内凝固症候群(DIC)は、さまざまな重症の基礎疾患(急性前骨髄球性白血病・前立腺癌・肺癌などの悪性腫瘍、敗血症、外傷など)のために過剰な血液凝固反応活性化が生ずるため生体内の抗血栓性の制御能が十分でなくなり、全身の細小血管内で微小血栓が多発して臓器不全、出血傾向のみられる予後不良の病気です。「敗血症」肺炎や腎盂腎炎など生体のある部分で感染症を起こしている場所から血液中に病原体が入り込み、重篤な全身症状を引き起こす症候群です。血液中に病原体が入り込む原因の感染巣としては、腎盂腎炎といった尿路感染症、 肺炎などの呼吸器感染症のほか、胆嚢炎・胆管炎、腹膜炎、褥瘡感染などがあります。平成30年度の当院発生率と比べ、令和元年度の

播種性血管内凝固症候群(入院契機:異なる)、敗血症(入院契機:異なる)、手術・処置等の合併症(入院契機:同一)ではほぼ変化がない状況となっています。

更新履歴

令和2年9月28日  新規作成